外壁塗装で用いられる「無機塗料」とは?主なメリット・デメリットについて解説

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無機塗料とは?

無機塗料の対義語に有機塗料があります。有機塗料は有機物、つまり炭素を含む塗料で、無機塗料はそれを含まないものを指します。有機塗料は、物の劣化の原因になる炭素を含みます。無機塗料よりもリーズナブルではありますが製品として長く特性や性能を固定化することが難しいものになります。

対して無機塗料は炭素を含まないので製品としての劣化が起きにくい特性があります。無機塗料の原料は自然界に存在する鉱物であり、その個体の保存性は多くの方が知るところでしょう。上記のように、性能の劣化が起きにくいことは耐久性が高いことを意味し、メンテナンス周期を長くでき、色あせが起こりにくいということになります。

無機塗料のメリット

上記のように、性能の劣化が起きにくいことは耐久性が高いことを意味し、メンテナンス周期を長くできることになります。無機塗料の耐久性は20年から25年とも言われ最も安いアクリル系の3年から5年と比べれば圧倒的な性能を持つことから、単純計算でアクリル系と比較して4回は塗り替えの頻度を減らせることになります。

また外壁塗装は、塗る前の高圧洗浄、足場代、養生代など多くの付帯費用がかかるので、これを削減できるのはメリットでしょう。

また、鉱物が含まれているため、有機物を含む他の塗料と比較して燃えにくい特性を持ちます。火災発生時は1分、1秒の遅れが命取りになることもあります。特に隣家との距離が近い住宅密集地などでは、採用を検討してみる価値はあると言えます。

無機塗料のデメリット

無機塗料のデメリットは価格が高いことで、外壁塗装に使われる塗料のなかでもトップクラスの高さです。具体的には、一平米あたり4,300円から5,500円の金額がかかり、最も安いとされるアクリル系の数倍とも言われます。この部分はメンテナンスの頻度や手間だけでなく、自分のお財布事情を考慮して検討するべきであると言えるでしょう。

ただ、塗る回数が少なくすれば、それに伴う足場代、職人の人件費、高圧洗浄代、諸経費などを圧縮できます。特に足場代は一回でかかる金額も多く、組むまでに時間がかかります。金額の面でも、工期の面でも回数が少ないことに越したことがないのは確かです。長い目で見ていくと、その差額は想像していたほど多くはないこともしばしばです。料金のシミュレーションは業者でもしているので、依頼してみるのも良いでしょう。

無機塗料の使用はどんな人におすすめ?

上記のようなメリットとデメリットを持つ無機塗料ですが、どのような方に向いているのでしょうか。それは、「価格が高くてもメンテナンスの頻度を減らしたい」「何度も塗装するのは手間だし、近隣への迷惑になる」「お金よりも家の美観が大事」といった方です。

無機塗料を選択することは、上記の通り決して安い買い物ではありません。しかし、耐久力、色あせへの耐性、難燃性などを兼ね備えた無機塗料は塗料の最高峰とも言われ、自分の家を最高の状態に保ちたい方にとっては最良の選択肢と言えます。

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