塗装工事の際、高圧洗浄をかけて外壁を綺麗にするから、何となく外壁は普段から掃除しなくてもよいと考えている人が多いかもしれません。しかし、汚れが目立つようになってきたら、どうすればよいのでしょうか？この記事では、汚れてしまった外壁はどう掃除するのか？そして、コケやカビの防止方法について、紹介します。
外壁を洗浄する必要性とは？
ここでは外壁を洗浄する必要性について、まとめています。定期的に高いお金を払って塗装工事などでメンテナンスしているのに、なぜ外壁を洗浄する必要があるのでしょうか？
■汚れを放置すると何が起きる？
見た目がよくないのは当然ですが、放置することで外壁そのものが劣化する原因となります。なぜなら外壁が汚れる原因は排気ガスや埃だけでなく、カビ・藻・コケ・サビ・雨だれなども含まれ、洗浄を怠ることでそれらが外壁を浸食してしまうからです。その結果、雨水が建物内に侵入したり、外壁が変色も考えられ、耐久性が落ちたりもします。
■洗浄することで得られるメリット
一番に挙げられる効果は、見た目が美しくなることです。戸建てはもちろん、マンションやアパートといった集合住宅でも、美しい外観のほうが住人たちの満足度につながります。
また、外壁が劣化する原因物質を取り除けるため、建物を長持ちさせられるでしょう。なお、頻度としては年1回～2回程度の洗浄が理想とされ、それ以外にも雨が降った後に水で外壁を流すことが推奨されています。特に梅雨明けなどはおすすめです。
外壁にコケやカビができる原因
汚れないのが一番ですが、そもそもなぜ外壁にコケやカビができてしまうのでしょうか？その原因は、以下のとおりです。
■コケやカビが発生しやすい環境について
風通しが悪く湿気のこもりやすい場所が、コケやカビが発生しやすい環境です。とくに、古い家は防水性が低下し雨水が染み込みやすくなっているため、気づいたらびっしり生えていたという事態も起きやすくなります。
■コケやカビが発生しやすい外壁とは
塗装のやり方や、外壁塗料の素材によって「コケやカビの発生しやすさ」は変わります。たとえば、ツルツルとしたフラットな素材なら、乾きやすく水はけもよいので湿気が残りにくいのです。
一方、ザラザラとした凹凸の激しい素材の外壁は、くぼみに水が溜まりやすいため、コケやカビが発生しやすいことになります。
■コケとカビの違いは？
コケは植物で、カビは菌類です。ただし、どちらも空気中に漂う胞子で繁殖するため、よく似ているといえます。
コケは植物である以上光合成が必要で、日光が当たらなければ生きていけないということです。そして、カビは菌類なので、日光がなくても水分や栄養さえあれば発生するということでしょう。
汚れた外壁の掃除方法
外壁が汚れてしまったら、どう対処すればよいのでしょうか？汚れた外壁の掃除方法とは。
■スポンジやブラシを使う
汚れの程度がまだ軽いうちなら、スポンジやブラシで落とすことが手っ取り早い方法です。まず外壁に水をかけ、泥汚れなどを洗い流し、その後外壁用の洗浄剤を使い、スポンジやブラシで擦っていきましょう。
このとき注意すべき点は、たわしやメラミンスポンジなどといった、硬いものや研磨作用のあるものを使わないことです。表面に塗られた塗膜を剥がしてしまうため注意が必要です。
■高圧洗浄機を使う
スポンジやブラシで落とせなくなってしまったら、高圧洗浄機を使って汚れを落とすのがセオリーです。高圧洗浄機はホームセンターなどに売っています。また近年はレンタルショップなどでレンタルもしてくれます。勢いよく水を噴射して水圧で汚れを落とす機械となります。トリガーを引いて水を出し、外壁から20cm～30cm離れて噴射するのが基本的な使い方です。おもしろいように汚れが落ちていきます。
外壁の掃除はプロに依頼したほうがいい
ここまで外壁を掃除する方法を紹介してきましたが、結論として外壁の掃除は自力で行うよりもプロに依頼したほうがいいです。それには、以下の理由があります。
■高所での作業はあきらめましょう。素人には危険です。
脚立などを使って自分で掃除したくなるかもしれません。しかし安全帯など命綱もない状態で作業するのは非常に危険です。落ちたらケガだけでは済まないケースもあります。プロに任せれば足場工事などを行い、安全に作業してくれるので安心して任せられるでしょう。
■市販の洗浄剤では落とし切れない場合も
同じ外壁用の洗浄剤でも、市販されているものとプロが使うものは種類が違います。ホームセンターで買ってきた洗浄剤では落とし切れない場合もあります。しかしプロならきちんと落としてくれるでしょう。また、高圧洗浄も慣れない素人がやろうとすると、近隣の家に水が飛んでしまうことがあります。注意が必要です。
