放置するのは危険?チョーキング現象とは何かわかりやすく解説!

壁に触れたら手が真っ白に・・・これはチョーキング現象と呼ばれるもので、お家の外壁に起こります。チョーキング現象は塗装が劣化しているというサインです。そのまま放置しておくと、お家の劣化を早めるかもしれません。

目次

チョーキング現象とはなにか

建物の外壁の状態を調べるには、壁の表面を手で触ってみましょう。白く汚れたらチョーキング現象が起こっていることになります。白い粉がチョークのように見えることから名付けられました。

■白い粉の正体は顔料です

白い粉の正体は塗料に含まれている顔料です。外壁に色をつける素材です。顔料を外壁に定着させているのは樹脂、同時に塗膜を作ることで、水分や日光から外壁を守り、外壁が劣化するのを防いでいます。塗膜がしっかりしている間は、顔料は樹脂の中に閉じ込められていますから、チョーキング現象が起こることはありません。

■チョーキングは塗膜劣化の症状

外壁塗装をおこなってから時間が経過していくと劣化していきます。原因は太陽光や雨風なのですが、劣化した樹脂は顔料を閉じ込めておくことができなくなり、チョーキング現象が起こるのです。チョーキング現象は、外壁を守っている塗膜が劣化しているサインです。

■原因は施工不良の可能性も?

主に塗膜の経年劣化で起こるチョーキング現象ですが、外壁塗装から数年で発生するケースもあります。この場合の原因として考えられるのは業者の施工不良、塗料の希釈の失敗や撹拌(かくはん)不足、十分な量で塗装がおこなわれなかったことなどが原因の場合もあります。塗料の能力の耐用年数より、短い期間でチョーキング現象が見られたなら、施工した業者に連絡し対応を依頼するとよいでしょう。

チョーキングを放置するとリスク

チョーキング現象は、塗膜が劣化したというサインです。劣化した塗膜は、水分や日光から外壁を守る能力が落ち、内部の鉄筋が腐食する原因になるのです。内部を守ることができなくなり、骨組みが劣化することについては、サイディングを用いた木造建築でも同じです。

■鉄筋劣化してしまう可能性もあります

沖縄で多いコンクリート造りのアパート・マンション・平家は、水を通しやすいという弱点もあります。コンクリートには、目に見えない小さな穴がたくさん空いています。したがって水が染み込みやすいのです。すると起こりやすいのがコンクリートの中性化です。本来アルカリ性のコンクリートは、内部の鉄筋が、酸化・腐食するのを防いでいますが、中性化したコンクリートは鉄筋の劣化を早めてしまうことになります。

チョーキングが起こったら・・

新たに外壁塗装をおこなうことで、再び塗膜を作ります。新しい塗膜は下地をしっかりと守ることができますから、コンクリートの中性化や鉄骨の腐食を遅らせることができます。

■同時におこなわれる下地補修

チョーキング現象が起こるということは、細かなクラックが見つかるなど、ほかの劣化も起こっている可能性が高いでしょう。再塗装の前には、汚れや古い塗膜を洗い流すとともに、劣化した下地の補修もおこなわれます。

■屋根の点検も考えてみてもよい

外壁の再塗装と同時におこなったほうがいいのは、屋根の防水の点検・補修です。2階建て以上がほとんどのアパート・マンションなら、再塗装には必ず足場を組む必要があり、屋根の点検・修繕にも都合がよいのです。屋根の防水性の低下は、雨漏りだけでなく、内部にある鉄骨の劣化にも影響します。外壁の塗装とあわせて屋根の点検・修繕も行ったほうがよいでしょう。

チョーキング現象は、外壁を守る塗膜が劣化しているサインです。そのままにしておくと、下地の劣化が進んでしまい、鉄骨など家の骨組みも劣化してしまいます。アパート・マンションを長く経営していくためには、チョーキング現象を放置せず、再塗装をおこなう必要があるのです。

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